bookに関するconcrescenceのブックマーク (2)

  • 「雪」オルハン・パムク - 千の天使がバスケットボールする

    クラシック音楽映画、たわいないこと、そしてGackt・・・日々感じることの事件?と記録  TB&コメントにも☆ 1990年代初頭のその日、トルコ北東部アルメニア国境に近い地方都市カルスでは、雪が無言でこの世の果てに降っているかのように孤独感がただよっていた。政治活動に挫折してドイツに亡命していた詩人Kaは、雇われ記者としてこの誰しもが忘れてしまったかのような故郷にたどりついた。彼の胸をしめつけるのは、貧困や絶望ではなく、深い孤独感だった。この都市では、イスラム主義と欧化主義の対立が激化し、市長殺害事件や少女の自殺事件が続いていた。 無神論者のKaは、学生時代からの憧れの女性イペッキと再会するやいなや激しい恋に落ちた。40代の入口にたつKaとイペッキ。人が当に夢中になる恋とは、こうしたもの。大雪に交通が遮断されて陸の孤島のようになったカルスのホテル「雪宮殿」でKaは次々と詩をかき、や

    「雪」オルハン・パムク - 千の天使がバスケットボールする
  • 折口信夫 死者の書

    彼(か)の人の眠りは、徐(しず)かに覚めて行った。まっ黒い夜の中に、更に冷え圧するものの澱(よど)んでいるなかに、目のあいて来るのを、覚えたのである。 した した した。耳に伝うように来るのは、水の垂れる音か。ただ凍りつくような暗闇の中で、おのずと睫(まつげ)と睫とが離れて来る。膝が、肱(ひじ)が、徐(おもむ)ろに埋れていた感覚をとり戻して来るらしく、彼の人の頭に響いて居るもの――。全身にこわばった筋が、僅かな響きを立てて、掌・足の裏に到るまで、ひきつれを起しかけているのだ。 そうして、なお深い闇。ぽっちりと目をあいて見廻す瞳に、まず圧(あっ)しかかる黒い巌(いわお)の天井を意識した。次いで、氷になった岩牀(いわどこ)。両脇に垂れさがる荒石の壁。したしたと、岩伝う雫(しずく)の音。 時がたった――。眠りの深さが、はじめて頭に浮んで来る。長い眠りであった。けれども亦、浅い夢ばかりを見続けて居

    concrescence
    concrescence 2006/05/20
    折口信夫『死者の書』
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