和をもって極端と為す? 医療人類学者が指摘する日本の特殊なコロナ対策新型コロナの第8波はピークを打ち、政府は対策緩和を進めています。コロナ対策が生活の全てを制限することに警鐘を鳴らしてきた医療人類学者の磯野真穂さんは、対策と緩和のバランスについてどう考えるのでしょう? 新型コロナ第8波はピークを打ち、政府は対策緩和を急いでいる。 感染症法上の2類相当の位置付けから季節性インフルエンザと同じ5類への変更、公共の屋内の場でのマスク着用原則を廃止し、個人の判断に委ねるなどだ。 第8波の余波が続く中、逼迫している救急などの医療関係者は助かる命も助けられなくなり戦々恐々としてきたが、行動制限のない冬に一般の人はすっかり行動をコロナ前に戻したようにも見える。 もう感染対策は必要ないのだろうか? 重症化リスクの高い人に自衛を呼びかけるだけでいいのだろうか? コロナの流行初期から、感染対策が生活の全てを覆