⇒お金とは何かを明らかにしたマルクス もっとも、マルクスも言い方も分かりにくいことが多い。例えば、第一章商品の第一節の題名は、「商品の二つの要素:使用価値と価値」となっているが、使用価値と価値を分けて考えるとはどういうことか。そもそも、使用価値は価値の一つではないのかと言いたくなる。初っぱなから分かりにくいのだ。 実は、マルクスのいう「価値」と「使用価値」は別物なのだ。それは本文を読んではじめて分かることである。それでは不都合だということでフランス語版では「使用価値と交換価値つまり本来の価値」と変えてある。では、マルクスの言う「価値」とは交換価値のことかというとそうでもない。 まず、「価値」と「使用価値」は別物ということ。ただ、経済学的には前者はナンセンスとさらっと捨てられるのだろうと私などは思う。 マルクスはまず、価値というのを、なんつうか神秘的なドクサとしているとしてもいい。これは自然