空港ビジネスのトップ争いは年々激しさを増すばかり。そんななか、ベストエアポートに名を連ねる空港には、それらが達成しているいくつかの共通項があった。果たして、利用者から高評価を得られる条件とは? 3年でトップ5に躍り出た、強さの秘密 北京首都国際空港の2010年度利用者は、約7,400万人。海外の就航都市数は208。どちらの数字も上海の2つの国際空港をはるかに上回る、まさに中国一の巨大空港だ。3つのターミナルビルのうち、利用客の6割をさばくのがターミナル3、通称「T3」。08年、北京五輪開催のため中国空港建設史上最大の約3,000億円で建設され、ここに同空港の強みが集約される。 「T3」は天窓から外光が入るエコデザイン。内部には中華の伝統をモチーフにしたオブジェが置かれ、ローカル色を打ち出している。出発ロビーにある古代の天体観測器は人気の撮影スポット。食の大国だけに、ターミナル内には64の