最高税率アップに伴い、富裕層の海外逃亡が危惧されている。これを防ぐにはどのような方法が存在するのか? 現在、ビジネス・ブレークスルー代表取締役、ビジネス・ブレークスルー大学学長などを務める大前研一氏は、こう提言する。 * * * このところ「金持ちの海外逃避」が話題になっている。日本は相続税・贈与税の最高税率が50%(2015年1月からは55%に引き上げられる)と高いが、海外には相続税がない国や税率の低い国がある。このため富裕層を中心に相続税対策や節税目的の海外移住(節税移住)が急増しているとされ、それがテレビの『NHKスペシャル』や週刊誌でも取り上げられて論争になっているのだ。 実は、今の日本は社会主義国以上に平等主義で貧富の格差が小さく、経済規模の割に金持ちが少ない国である。世界を見渡せば、日本とはケタ違いの大金持ちが山ほどいるし、彼らの海外逃避は当たり前すぎて、ほとんどニュースにもな
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