2月27日、メキシコのエンリケ・ペーニャ・二エト大統領(右)も出席してマツダ・メキシコ工場の開所式は行われた。山内孝会長は「構造改革のスタート地点にしたい」と言う (筆者撮影) 今年1月の経常赤字が単月としては過去最高の1兆5890億円になったと新聞等で大きく報じられている。その主な要因は、輸出が伸び悩んでいるのに対して、エネルギーの輸入が増えていることなどによるものだ。 これまで輸出に貢献して外貨を稼いできた自動車産業も大きく構造改革を進めており、いくら円安になっても輸出は増えない構図になりつつある。筆者はこれまで、本コラムで「円安に安住するな」といった内容のコラムを何回か書いてきたが、敢えて今回も円安によって日本の製造業が国内に回帰する、あるいは競争力を取り戻すと考える安易な考えは捨てた方がいいといったことを書く。 海外生産増強へ約7億7000万ドルを投入 マツダ