アメリカ南部テキサス州のオースティンを舞台に、今月、SXSW=サウス・バイ・サウス・ウエストという大規模なイベントが開かれました。このイベントは、映画と音楽の祭典として世界的に知られていますが、最近、注目を集めているもう1つのテーマがメディアです。 老舗の大手メディアが買収されたり、新興メディアが相次いで立ち上がったりするなど、激変期を迎えているアメリカのメディア業界。アメリカ総局の芳野創記者がSXSWをとおして見たアメリカメディアの最新の状況について解説します。 存在感高まるSXSWとは SXSWは、取材制限が多いことでも有名なイベントですが、それでも多くのメディア関係者が訪れ、開催を重ねるごとに存在感が高まっています。その理由はメディアを巡るセッションの内容が、極めて実践的だからです。「ソーシャルメディアをどのように使えば収益につなげられるのか」などといった、いわゆるハウツー系のタイ