手軽な空撮を行う装置として、マルチコプターの人気が高い。ドラマばかりでなく、ドキュメンタリーやニュースにも使われている。しかし、一歩海外に目を転じると、マルチコプターの利用が制限されている国、地域もある。最も誤解されているのが米国だろう。米国では、マルチコプターに限らず無人航空機の商業利用が厳しく規制されている。安易な利用は重大な結果を招く。法制度が固まるまでは、米国での無人機撮影は控えるべきだろう。 (映像新聞論説委員/日本大学 生産工学部講師 杉沼浩司) ■期待先行か? 米国での商用利用は事実上「運用不可」 マルチコプターによる映像制作は、国内外で幅広く行われている。一般ユーザーが映像をアップロードするサイトを覗けば、多くの作品が目に入る。プロも、映像作品において幅広く使われている。国内ではドラマやドキュメンタリーで効果的な映像を見せている。クレーンなどと比べ運搬が比較的容易であり、カ