■ヒト幹細胞培養上清液治療 Q.なぜ古川先生は、ヒト臍帯由来培養上清液を選択されたのですか。 A.ポイントは2点です。各バイオ企業のドナーの選択方法、培養用法、感染症対策、サイトカインなどの成分を比較したり、直接、開発担当者にヒアリングした結果、まず1つ目は、幹細胞由来培養上清液か高純度エクソソームのどちらがいいか検討したところ、エクソソームは、細胞外小胞の中の氷山の一角であり、まだ未解明の部分が多く残されているため、まだ、十分に機能が分かっていないエクソソームをメインに点滴するには、安全性や効果に疑問が残ると考えたためです。しかし、今後、エクソソームの研究が進めば、バイオ製剤としての可能性もあるため、それまで、待ってもいいのではないのでしょうか。そのため、現時点では、サイトカインの含有量以上に人間本来のもつサイトカインの調整能力やその影響効果(パラクライン効果)が重要な意味を持つというこ