非同期検波はAM変調波およびFM変調波の検波に用いられており、主に音声帯域の信号を伝送する放送波または低速度のデジタル信号でASK、FSK変調された変調波の検波に使用されています。 AM変調波の検波は包絡線検波が一般的で、その構成例を図14に示します。図14ではAM変調波をダイオードに加えると変調波の振幅が(+)の領域でダイオードに電流が流れます。これを整流作用と言い、包絡線検波はダイオードの整流作用を利用しているわけです。図中、C1及びR1で搬送波成分が平滑されて直流分と音声信号が重畳された波形が得られます。さらにC2で直流分を阻止し音声信号のみを通過させるとR2の両端に音声信号が出力されます。 ダイオードの入力側にコイル(L)とコンデンサ(C)の共振回路(同調回路)を設け、希望の放送波の周波数に合わせるとAMの放送波を検波することができます。この放送波の周波数に合わせることを「同調:T