本屋でウロウロしていたら、桜井進氏の著作が何冊か並んでいたのに気がついた。で、その中の一冊を手にとってパラパラとめくっていたのだが。相変わらず、量子力学についてアヤシイ解説をしているので、ちょっと困ってしまう。 ミクロな世界を記述する「量子力学」の世界では、物質は「粒子性」と「波動性」の二つの側面を持つ。例えば「光」は波動であるが、同時に、「つぶつぶ」の性質も持つ(エネルギーの高い光、X線とかγ線とか、で特に顕著である)。同様に、「つぶつぶ」と思われていた電子のような粒子も、波動としての性質を持つ。電子顕微鏡とかね。 で、波というのはどこか一点にあるものではなくて、拡がったある領域に存在するもの。「波長」なんてまさにそれをあらわしている。点じゃなくて、長さを持つわけ。この「拡がった」性質と、一点にある粒子としての性質をどう両立させるか。これが「観測問題」(かなりフツーじゃない解説になってま
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