北京と東京 自転車で走り比べると… 2008年5月10日 都市にはさまざまな顔がある。徒歩、電車、自動車と、利用する足が違えば、旅行者に見えてくる町の横顔も変わってくる。筆者は北京に行くと、なるべく自転車に乗ることにしている。 とにかく快適なのだ。北京は自転車にやさしい町である。どこまで走っても坂がない。都心の幹線道路にも、車道と歩道のあいだに、ちゃんと自転車専用レーンが用意されている。天安門前広場の周囲も、西単のような盛り場も、前門の東西に広がる昔ながらの狭い横丁も、自転車で風を切りながら、スイスイと気持ちよく走れる。 北京の大気汚染は深刻だ、というイメージがあるが、自転車で走ると、不思議に空気の悪さも感じない。 築百年くらいの民家の古びた屋根瓦をつきぬけて、雑草が青空にむかって生えている(北京では雑草までもがたくましい!)。その雑草のむこうに、巨大な銀色のUFOが着陸している。よく見る