「警備が厳しく、立ち入りができないため、餌やりも保護もできません。このままでは、あの猫たちはどうなってしまうのか……」 心配そうに話すのは、「一般社団法人42825(よつやねこ)」の根井まりさん。東京都の動物愛護推進員として10年以上、新宿区で地域猫をサポートするボランティア活動を続けている。 地域猫に対し「TNRM(Trap=捕獲、Neuter=不妊手術、Return=元の地域に戻す、Manage=見守る)」と呼ばれる活動をおこない、地域に暮らす人と猫との共存を目指している。 東京五輪開幕が目前に迫り、メイン会場となる国立競技場周辺は、7月14日から警備体制が強化され、関係者以外の立ち入りが禁止となった。そのため、競技場周辺で暮らす猫たちの世話ができなくなっているという。 「入れなくなったエリア内で暮らしていた猫は8匹。そのうち、2匹は無事に保護できたのですが、残る6匹は残されたままです