としま・いつお 1948年東京生まれ。一橋大学経済学部卒。三菱銀行(現東京三菱銀行)入行後、スイス銀行にて貴金属ディーラーとなる。“チューリッヒの小鬼”といわれた同行で南ア、ロシアなどから金を買い、アジアや中近東の実需家に金を売る仲介業務に従事。更にニューヨーク金市場にフロアートレーダーとして派遣され現場の経験を積む。その後東京金市場の創設期に参画。スイスのインゴットを日本の金流通市場の標準的地金とする。ディーラー引退後、ワールド ゴールドカウンシルに移り、非営利法人の立場から金の調査研究、啓蒙活動に従事。プロとしての経験をもとに、素人にもわかりやすく金相場の話を説く。日経本紙にもしばしばコメントが引用される金についての第一人者。 金を通して世界を見ていると中東では金流通の中継基地ドバイの動きに敏感になる。 その ドバイ。昨年夏まではサブプライム汚染の程度が低く、金融危機や信用収縮とは無