アーティスト・奈良美智にとっての故郷、そして「はじまりの場所」がテーマの個展「奈良美智: The Beginning Place ここから」(10月14日〜2024年2月25日)が行われる青森県立美術館でインタビューを行った。後編では、展覧会のハイライトとなる部屋と平和への思い、旅やコミュニティ、自由など、作家を貫く思想について話が及んだ。(聞き手・文:宮村周子)
1日2~4時間かけ制作 木彫りの「師匠」との出会い 工作は「夜までやりたい」 小学3年生のいっちゃん(8)は、図工が大好きな女の子。2年生の夏休みに作った木工作品「バターしみしみパン」がネットで話題になりました。その後、SNSで木彫りの〝師匠〟と出会い、交流が続いています。今年の夏に挑戦した木彫りの「アジの開き」は、師匠も驚くできばえです。そこには〝師匠から盗んだ技〟も取り入れました。
両親は数学者。叔父、同じく。祖父、物理学者。ゴリゴリのサイエンス一家の血を引き継ぐ日英ハーフの理系女子。彼女の青春時代は、やはり 当然とも思えるほど従順に、数学やコンピューターサイエンスへと注ぎ込まれた。しかし啓示は突如として訪れるもの。ある日、アートという底知れぬ刺激物に手を差し伸べたとき、ベニテングダケともソーマとも言えるような禁断の味を知った彼女。かくして聖母マリアが処女懐胎したように、第2の人格とも言えるスプツニ子!は誕生したのだった。 実際、スプツニ子!となってからの快進撃は留まるところを知らない。2010年、ロンドンはRoyal College of Artでの卒業制作を皮切りに、そのとき生み出された3作品はわずか数ヵ月後、ヤン・ファーブルやマシュー・バーニーなどと共に、東京都現代美術館での企画展『東京アートミーティング トランスフォーメーション』に並べられた。翌年7月には太平
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く