バンドに関わらず、表現活動をして生きていくには、当たり前のようだが根気がいる。制作や生活のために積み上げる日々のほとんどは地道なものだし、なかなか芽が出ずに、同世代で出世していく周囲の人間と自分のギャップに苦しむことも少なくない。そんな日常の鬱憤がライブで爆発し、まさに祭のようなハレとケのカタルシスを感じさせるバンドが、インストゥルメンタルロックバンド、johann(ヨハン)だ。度重なるメンバーチェンジを乗り越え、ツインドラムの編成になってから初めてリリースしたアルバム『Haiku Days』は、そのエネルギーが凝縮された一枚に仕上がっている。バンドの立ち上げメンバーである佐藤竜市は、紆余曲折を経て納得のいくメンバーに出会えた今、ようやく自分の思い描く音楽を形にすることができる喜びを手に入れたばかり。これまでの葛藤と道のりについて、佐藤に訊いた。 四畳半という狭い空間からいろんなところへ出