『白昼堂々と若者たちに持論を展開するお局様の話に思わず我が耳を疑う！お局様、五郎丸は名字ですから！』都内某所でボーッと時間とつぶし、つかの間の静かな時間を過ごしていたある日の午後 そんな何事もない幸福な時間をぶち壊すように三十代後半から四十代前半くらいの女性の力強い声が響いた 聞くつもりは無かったが、何しろその女性の座る席は真後ろ、背中合わせに座っている しかも互いに背もたれに身を任せているもんだから、頭の位置は30センチと離れていない さすがにうるさいと席を変わったり、これ見よがしに姿勢を変えるわけにもいかない 仕方なく、勝手に耳に飛び込んでくる話を成り行きで聞いてしまうはめに どうやらその女性は自分の会社の二十代前半の男性社員と女性社員、二十代半ばの女性社員の計４人で来ているようだ なぜならチラリと振り返ると、なぜか３人の若手社員がこちらを向いて座っていたからだ えっ、４人席なのに向こう３人で、こっち１人で座ってんの？ しかも若手３人は膝に手を置いて座っている なんだかなぁ～ 完全な
