これまで経営改革の現場で、筆者は「新たに市場・顧客のデータを収集できるようにする」「データを分析して意思決定に必要な情報を提供する」といったことを、企業の方々と共に数多く行ってきた。 昨今は「ビッグデータ」の時代だと叫ばれている。ビッグデータとは、整理・構造化されていないものも含んだ膨大な量のデータとその活用を意味する。 だが、データのボリュームがビッグだろうがスモールだろうが、定形であろうが非定形であろうが、昔も今も「その時に存在するデータを分析して活用したい」というニーズは変わらない。 今回は、そういうニーズに直面している企業に立ちはだかる、現場での「データ活用の壁」を見ていく。企業内で発せられる典型的な「危ない言葉」を紹介しながら解説したい。 危険な言葉(その1):「そんなこと既に知っている」 全社でマーケティング情報の充実に取り組んできた食品会社A社。その実現のため、全国の支店を教