東京電力は12日、東日本大震災で爆発事故を起こした福島第一原発1号機の原子炉圧力容器に、燃料を冷やすために入れている水が容器の5分の1以下しかたまっていないことを明らかにした。燃料が溶けて底の方にたまり、圧力容器の底に穴が開いて水が漏れているらしい。燃料損傷は東電のこれまでの想定以上に進んでいるとみられる。 東電は圧力容器の水位計を修理、改めて測定したところ、値が出なかった。測定限界である原子炉底部から約4メートルの位置より下に水位があることを意味する。圧力容器は高さ20メートルで容積360立方メートル。現在は毎時8トンのペースで、これまで1万358トン以上注水したが、容器の5分の1以下しかたまっていない計算だ。 東電によると、水は格納容器に漏れ出ているとみられる。溶けた燃料が圧力容器の底に落下、その熱で、制御棒を動かす棒を入れる管の溶接部などに亀裂が入り、圧力容器の底から水が漏れてい