たとえば赤木智弘はロスジェネ世代の論客である。だが、彼はロスジェネを生きているというわけではない。氷河期の中でアルバイトをやっていた、というだけだ。 有村悠さんは真性のロスジェネなのだ。有村悠さんは赤木智弘のようにロスジェネ論客をやっているわけではない。だが、生き方は隅から隅までロスジェネなのだ。ゴロゴロして寝たい時に寝て起きたい時に起きて、布団にくるまりながらiPhone片手にネット巡回、そしてつまらない大喜利ツイートをダラダラ。家計を維持する立場でもないので、低い収入は全部お小遣いだ。月収七万円だとしたら、その七万円がお小遣いだ。それを湯水のように使い、貯金もしてないのだから、まさにヘミングウェイやフィッツジェラルドが描いたロストジェネレーションなのである。 こういう有村悠さんは同世代から疎まれる。赤木智弘は疎まれないが、ロストジェネレーションの刹那的な快楽に溺れる有村悠さんは嫌悪され