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1 情報セキュリティガバナンス研究会シンポジウム 2007/11/29 リスク、不確実性およびセキュリティ 池田信夫 上武大学大学院経営管理研究科 はじめに 最近、セキュリティの強化が重要な課題となる中で、企業の危機管理やガバナンスの強 化が説かれるが、その場合のガバナンスとは、単に法律を遵守することや情報の機密性を 強めることを意味していることが多い。特に日本企業には、個人情報保護にみられるよう に、費用対効果を考えないで「完璧」を求める傾向が強い。しかし Schneier(2003)も指摘す るように、セキュリティは第一義的には経済問題である。100%の情報セキュリティを実現 するのは簡単である。情報機器を使わなければよい。したがって問題はリスクをゼロにす ることではなく、許容できるリスクはどの程度で、コストはどれぐらい負担してもいいの かという制約条件を明示した上で、どの程度のリス
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