平等な社会、などと最初に言ったのは誰だったか。 社会という存在は生まれながらにしてある種の差別を抱えている。 人種差別や男女差別のことを言っているのではない。 つまり、「社会に参加できる者」による、「社会に参加できない者」への差別のことだ。 一万年と二千年前。 人類の中に“コミュニケーション”という能力を持つ者たちが現れた。 それは1+1を100にも200にもする力。 コミュ同士で力を合わせることができる能力だった。 彼らは“社会”という集団を結成し、勢力を拡大していった。 敵などいるはずもない。 世界は社会に覆い尽くされた。 彼らは、自らを“コミュ”と称した。 一方で、コミュニケーション能力を持たない者たちは、 いつまでも1のまま、力を持たないまま、コミュたちの社会に押しつぶされた。 彼らは、社会の外に置かれ、コミュたちから差別された。 差別対象として、奴隷として、ようやくその存在を認め
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