梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)の特徴は螺旋状形態、グラム陰性であり、活発に運動する[12][13]。自然界における唯一の宿主はヒトである[14]。宿主がいなければ数日も生きられない。これはそのゲノムサイズが小さく(1.14 MDa)、主要栄養素の合成に必要な代謝経路の遺伝子が欠落しているためである。このため、倍加時間は遅く、30時間以上掛かる[12]。 梅毒トレポネーマの近縁種もまた、3つの病気の原因となる。それぞれ、イチゴ腫(フランベジア)は亜種 pertenue、ピンタは亜種 carateum、ベジェルは亜種 endemicumが原因である[15]。これら近縁種は、梅毒トレポネーマとは異なり、神経疾患を引き起こさない[16]。 主に性行為、オーラルセックス、キスにより、生殖器、口、肛門から感染、皮膚や粘膜から侵入し[2][17]、進行によって血液内に進む。 米