途方に暮れてしまうほど果てしない逡巡を内在しながら、しかし執念と呼ぶべき根気強さの説明に満ちていて、そこに立ち会わせた人々をすべて確かなカタルシスへと導くという、とんでもないライブだった。こんなご時世の、GW明けのド平日の夜に、さいたまスーパーアリーナを最上階まで埋め尽くさせる歌とは、ポップ・ミュージックとはどういうものか。それをまざまざと見せつけ、心の奥底からの歓喜に打ち震えさせる。もう馬鹿のようにこう思う。ミスチルは凄い。ありとあらゆる場所で語り尽くされ、理解していたと思い込んでいたはずの凄さを上回るほどに凄い。 本来ならツアーのファイナル・シリーズとなるはずだった今回の『Mr.Children Tour 2011 SENSE』さいたまスーパーアリーナ公演だが、周知の通りの災害によって残念ながら各地ではいくつかの公演が見送られることになり、和歌山・大阪公演に関しては5/14・15の京セ