電気料金はどうやって決まっているか、ご存じだろうか? 様々な業界でお役所による「変なルール」「バカなルール」を指摘する話題の新刊『「規制」を変えれば電気も足りる』(小学館101新書)を上梓した元経産省キャリア官僚の原英史氏(現・政策工房社長)が、電力業界のおかしな規制制度を解説する。関連記事「再生エネ特措法」料金値上がりは確実再生エネ法案 導入に高いハードル記事本文の続き * * * 世の中の多くの商品の場合、「たくさん買うほど割安になる」のが通常だ。「10個買えば1個オマケ」なんてこともある。だが、電力は違う。日本の家庭向け電力料金(従量料金)は、「3段階制度」と呼ばれ、「多く使えば単価がより高くなる」仕組みだ。 東京電力の場合、1kWhあたりの料金は、消費電力がゼロから120kWhまでが約18円300kWhまでが約23円、それを超えると約24円になっている。 こういう料金体系は、「地域