さて、昨年春からちまちまと読んできた、現代ドイツ、オーストリアの作家の戯曲作品を集めた叢書「ドイツ現代戯曲選30」、なんだかんだで全巻読破にこぎつけたのでまとめ感想でも書いておこう。 まずなにより、わりと伝統的なスタイルの性格劇から、青春もの、世情風刺、古典改作、不条理作品、とても戯曲とは思えないような形をしたテクストまで、作品の内容が非常に多彩であることは特筆に価する。逆に言えば、当たり外れが大きく、ついていけない作品も多い。ネットに感想もほとんどあがっていないから、読んでみるまで自分に合うかどうかさっぱり分からない(そこがまた爆弾を扱うみたいでハラハラして楽しい、なんて言ったら失礼か)。 作家の並びを見ると、ハイナー・ミュラー、トーマス・ベルンハルト、エルフリーデ・イェリネクなどの大物が入っている一方、聞いたことのない人も多く、その世代も1914年生まれのタボーリから、1972年生まれ
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