誇張抜きに、20余年のロック・ファン人生を揺さぶられるようなライブ体験だった。同時に、神聖かまってちゃんというバンドがどれだけ画期的なロック・バンドなのかという事実を改めて突きつけられるライブでもあった。アルバム『8月32日へ』を携えた『26才の夏休みツアー』初日。会場は、この7月に六本木にオープンしたばかりのニコファーレである。かつて栄華を誇ったディスコ/クラブ施設・ヴェルファーレの跡地に建設されたビルの地下にあって、通常のスタンディング・ライブとして使用される場合のキャパシティは400人弱と、決して大きくはない。しかし、その会場に足を踏み入れてまず圧倒されるのは、フロア四方の壁がすべてLEDスクリーンになっているという設計だ。映像を流すことはもちろん、ニコニコ動画運営会社ドワンゴによるニコニコ・ユーザーのためのイベント施設というだけあって、ライブのニコニコ生放送中にはインターネット回線