『ユリイカ』4月号の「RPGの冒険特集」にて、諸事情により掲載できなかった『ドラゴンクエストIV』のレビューを載っけておきます。天空から巨大なメテオが降ってきた日には、ちっぽけな人類ではいかんともしがたいですね(苦笑)。 ふつう小説には、一本の物語を追うとしても1章、2章という区切りがされるし、何人もの視点に切り替わるやり方は奇抜でもなんでもない。また雑誌も記事ごとに書き手=視点が違って当たり前で、一人で全て書いているものは「個人誌」という。だから、元・雑誌ライターであり作家でもあった堀井雄二にとって、ストーリーが章立てで区切られて、新章ごとに主人公が交代する『ドラクエIV』は、“いつも通り”にすぎない。 この章立てという組み立て方は、実のところドラクエのシリーズを貫き通してるスタイルだ。初代はプレイヤーキャラが1人、それが「II」では3人に、さらにキャラクターメイキングができて「転職」も