ネットワークを利用するにあたっては、セキュリティを確保することはきわめて重要なことである。本連載では、ネットワークでのセキュリティの脅威とその対策について、一から学んでいく。今回は不正アクセスとファイアウォールがテーマだ。 利便性の後ろにセキュリティの脅威 インターネットを使うと、Webの便利なサービスを利用したり、重要な文書を他のユーザーとの情報を共有したり、メールやIP電話などによる円滑なコミュニケーションが実現される。しかし、ネットワークを利用するということは、別のユーザーに対しても自身の情報をさらしていることになる。 企業や家庭のLANであれば、ユーザーがある程度特定できるため、あまり問題ないだろう。しかし、数億人のユーザーが利用する公共のインターネットでは、匿名性が高い。そのため、さまざまな愉快犯や犯罪集団が、ユーザーの個人情報や財産を狙って攻撃を仕掛けてくる。他人を偽って個人情