はじめに システム開発において例外処理は重要なポイントですが、あまりに軽視されているのが現状ではないでしょうか。本稿では、これまでの著者の開発経験の中から培った汎用的な手法を説明します。 この記事は「美しい設計」ではなく「現実的な設計」、現場に適用できる「できるだけ手間の少なく、汎用的な設計」を目指しています。 対象読者 J2EE開発者・アーキテクト。特に業務システムの開発現場の方が対象です。 必要な環境 概念の説明が中心ですので、開発環境は必要ありません。 エラーの分類 実装時に考慮すべきエラーは2つに大別できます。 想定内でトランザクションの実行開始前にチェックするエラー。主に入力エラー。 異常な状態としてトランザクションの続行が不可能なエラー(例外)。 前者については、例外を使うべきではありません。入力チェックエラーを表現するには、ステータスコードを使うべきです。理由は次のとおりです