ジャーナリスト黒岩涙香は、自らが発行する「萬朝報」で、表向きは紳士然として、裏で妾を囲うような「怪物」を徹底的に批判した。明治31年7月から9月まで「蓄妾実例」として、医師、前法相、豪商、軍人から作家・森鴎外にいたるまで、実名でその裏の顔を告発して話題を呼んだ。 その黒岩の批判精神を受け継いでいるのは「週刊新潮」である。綺麗事を並べ、天下国家を論ずるエセ紳士の化けの皮を剥ぐことをやらせたら、新潮に敵う週刊誌はどこにもない。先週号では、民主党の高橋千秋外務副大臣(54)が、震災2日後の3月13日夜、そのあと職務があるにもかかわらず、20代の女性を呼び出し、浴びるほど酒を飲んで、その女性の体を触りまくったと報じた。当然ながら、上司の松本剛明外相から厳重注意を受けたが、なぜ辞任ではないのかと、その大甘な処分に対しても批判が噴き出している。 「カツラずれるからセックスでも肌着脱がない」 その新潮が