世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。東京を含め、世界の大都市が封鎖に追い込まれるなど、人々の暮らしや経済に甚大な影響を与えている。それでは、新型コロナウイルスは不動産にどのような影響を与えるのか。リーマンショックを切り抜けた経験を持つ不動産会社スター・マイカの水永政志社長に聞いた。(聞き手、結城 カオル) 価格が3割まで下がってもおかしくない ──まず、今回の新型コロナウイルスの影響をどう見ているでしょうか。 水永政志氏(以下、敬称略) 現在は感染拡大の段階で影響を語るには早すぎると思いますが、今回の危機は2008年の金融危機とは根本的に異なります。前回の金融危機は、あくまでも金融機能の機能不全でしたが、今回は物理的に企業の生産活動が世界的に止まってしまいました。成長率が大きなマイナスに陥るのは確実でしょう。実体経済への打撃も、リーマンショックをはるかに上回るものになるとみています。も