アントニン・レーモンド夫妻がデザインし、復元された熊本市中心街の商業ビル壁面=熊本市中央区で2021年6月30日午後0時15分、山本泰久撮影 「日本近代建築の父」と称されるチェコ出身の建築家、アントニン・レーモンド夫妻がデザインした熊本市の商業ビル「大劇会館」の外壁が、1969年の創建当時の姿に復元された。被災した熊本地震からの復旧工事も完了し、有田焼のタイルで描かれたキュービズム風の幾何学模様は新たなランドマークになりそうだ。 熊本市の中心市街地にある大劇会館は地上7階、地下1階建てで、69年に完成。正面の壁面(縦20メートル、横31メートル)に濃紺や赤茶色の有田焼のタイル(1枚あたり縦6センチ、横22・7センチ)が約6万5000枚使われ、半円や三角形、長方形などを組み合わせてキュービズム風の模様が描かれていた。 90年代に会館をリニューアルした際に壁面は化粧板で覆われ、当時のデザインは