世界最年少の34歳でフィンランド首相に就任したサンナ・マリン氏。新型コロナウイルス禍でのロックダウン(都市封鎖)、教育改革、NATO(北大西洋条約機構)加盟など政治的手腕を発揮する一方、私的な「ダンス動画」の流出や離婚など、何かと注目を集める存在です。今回、4月2日に行われたフィンランドの議会選挙では、党首を務める与党が敗北し、辞任することになりました。北欧ジャーナリストの鐙麻樹(あぶみ・あさき)さんが現地の様子をリポートします。 サンナ・マリン氏は「成功した政治家」 「サンナ・マリン氏は首相としても、党首としても極めて人気が高いといえます。もちろん、彼女や彼女の政治を好きではないという人もいますが、過去の首相たちと比べても人気は高い。ただ、海外とフィンランド国内では彼女に対する評価は違うと思います」 そう話すのはヘルシンキ大学でデジタル経済における消費者行動学を研究しているエッシ・ポウル