バルカン半島の小国アルバニア。この国は、モンテネグロ、マケドニア、コソボ、ギリシャと国境を接し、欧州では珍しく国民の過半数をイスラム教徒が占める国である。 日本では「欧州最貧国」の1つとして知られてきたが、この国出身の有名人は、日本ではほとんど知られていない。唯一の例外は、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサだろうか。彼女は、マケドニア出身だが、アルバニア人である。 さて、アルバニアという国のことはよく知らなくても、国旗は見かけたことがあるかもしれない。本年2月17日に、コソボがセルビアから独立した際、首都プリシュティナで旗を振る群集がテレビなどで報道されていた。実はあの旗は、アルバニアの国旗である。 本稿第5回でも述べたが、コソボでは、人口約200万人のうち9割近くがアルバニア系なのである。ちなみに、独立から1週間後の2月25日にはコソボの青い国旗が登場したため、アルバニアの赤い国旗は