米国発の金融危機で世界が揺れ続ける2009年。経済界で注目を浴びる人物の1人は、米天才投資家のウォーレン・バフェット氏ではないだろうか。 バフェット氏は米コカ・コーラやP&Gなど米優良企業への株式投資で財を成した世界一の富豪。同氏は、2008年に巨額投資に続々と動いた。 その対象は米国を代表する名門企業のゼネラル エレクトリック(GE)、金融大手のゴールドマン サックス 、さらに化学大手のダウ・ケミカルなどに及び、その額は2兆円を超える(下の表を参照)。まさに「米国の大株主」と呼べる存在だ。 もともとバフェット氏は割安株への投資が信条。今回も株式相場の急落を機に逆張りの発想で投資に動いたと見えるが、実はもっと深い意図がある。 一連の投資を巡るバフェット氏の発言を丹念に追ってみると、世界経済の大きな転換期を見据えて相当な決断を下した様子が浮かび上がる。投資姿勢が明らかに変わっているのだ。 バ