では、HSDPAはどうして高速なのか。基本的な仕組みはCDMA2000 1x EV-DOに似ている。ただし、EV-DOが専用の周波数幅(1.25MHz)を必要とするのに対し、HSDPAは、W-CDMAが現在利用している5MHz幅のキャリア(搬送波)を共用できるのが大きく違う。ちょうどEV-DVに近い。 それでは5つのポイントで見ていこう。 基地局のフルパワーを余すことなく利用 CDMA方式では、基地局からの送信電力のすべてが有効に使われているわけではない。端末の受信受信電力が一定になるように、端末との距離に応じて基地局からの送信電力を制御している。 しかしこのため基地局は送信電力に余裕をもつ必要があり、端末の配置によって利用する電力が変動するという問題があった。HSDPAでは、この余裕分を利用できる。 「残りのパワー(送信電力)をHSDPAが使うことで、基地局のフルパワーが使える」(藤岡氏
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