イーサネットでは、たとえばアップリンク1Gbpsのスイッチに収容できる端末の合計スループットは、余程のことがない限り大まかに1Gbpsであろうと予測できます。しかし、無線LANの場合は電波状況が理想的ではないことが多く、性能が予測しづらくなります。これはおもに、空間の状況が多様であることと、半二重であることによります。 ここでは、非常に単純化したモデルとして、1つの無線LANチャネルを5台の端末で共有して利用することを考えます。時間で区切って、それぞれの端末が順にデータを転送しますが、ある一瞬に注目すれば特定の端末とAPが1対1でチャネルを占有しています(図3)。 図3 1つのチャネルを複数台の端末で共有(5台の端末に100KBずつ転送すると仮定)(注2) 実際には、占有時間は通信内容によってまちまちです(図4)。無線LAN独自の制御フレームのため、転送すべきデータがなくとも通信
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