末は博士か大臣か。親の期待を一身に背負った「神童」たちは、中学受験を乗り 越え憧れの名門中高一貫校へ。そこに待ち受けているのはさらに過酷な競争社会。誰しもが、「大秀才」なはずはなく---。 15歳で「肩たたき」 秋、10月。中学受験を目指す家庭では、文化祭や運動会を見学に行き、志望校への思いを新たにする季節だろう。あこがれの名門中高一貫校。そこに入れ ば、早稲田、慶應クラスへの進学はもちろん、成績上位をキープできれば東大合格もぐっと身近になり、一流企業や公務員への道も拓ける。受験まであと3ヵ月あまり。わが子よ、頑張れ。もう少しの辛抱だ---。 だが、現実は甘くない。名門校の門をくぐった瞬間から、生き残りの競争は始まっている。名門校合格=幸せが約束されているわけではないのである。 どの名門校にも少なからずドロップアウトする生徒はいる。そして多くの場合、中学から高校に上がる段階で、「退場勧告」