第1章 本書の目的と構成 今日のデジタルコンテンツは、私たちを常に情報過多な状態に置いています。ソーシャルメディアのアルゴリズムが私たちに見せるものを決定し、巨大プラットフォームの「ウォールドガーデン」1の中で情報が囲い込まれている現状に対し、私たちは本当に主体的に情報を選び取れているのでしょうか? 本書は、その問いに答えるためのヒントを、遠い過去の出来事から紐解きます。 かつてインターネット黎明期に、コンテンツの自動配信を巡る二つの異なる思想が激突しました。一方は、ICE(Information and Content Exchange)と呼ばれる、マイクロソフトやアドビといった巨大企業が主導した、複雑で商用利用を前提とした規格。もう一方は、RSS(Really Simple Syndication)という、シンプルでDIYフレンドリーな草の根的なプロトコルです。この「コンテンツシンジケ

