システムの可用性を向上させるためには、冗長化が必要だ。しかし、ベンダのいう冗長化は、かえって構成が複雑になる場合もある。今回は、現実的でバランスの良い冗長化について考える システムの可用性を上げるための冗長化はよく行われる。ただし、ベンダが推奨する冗長化構成は一見技術的にスマートできれいだが、実際に利用現場で携わっている者の立場からすれば、やたらとシステム構成を複雑にするだけで、むしろコストや運用の手間を増大させるものも多いと感じている。そこで今回は、現実的でバランスの良い冗長化について考えてみたい。 冗長化のポリシーは組織規模によって大きく変わるので、今回は中小企業、もしくは大企業内の部署レベルでの冗長化を一応の前提としたいと思う。 その1 ネットワーク機器の冗長化 ネットワークインフラが業務上重要なものとなっている現在、ネットワーク機器を冗長化しようと考えるのはよく理解できる話である。