カップ麺「ペヤングソースやきそば」に虫が混入していた問題で、製造元の「まるか食品」は発覚直後の初動対応が不十分との批判を消費者から受け、「全商品の生産販売休止」という業績にとって致命的な対応に追い込まれた。円安などで経営が苦しい食品メーカーは、「食の安全」への対応が重要な経営課題であることを、改めて突きつけられた格好だ。 「危機管理の意識が不足していた」。まるか食品の関係者は、一連の対応をこう振り返る。問題発覚直後の4日、同社が発表したのは、同じラインで作られた商品2種類の自主回収のみ。まだ原因が不明にもかかわらず、「(製造過程での)混入は考えられない」とコメントした。 これに対し、全国から「食の安全への認識が甘い」という非難が殺到。今回、踏み込んだ対策を取らざるをえなかった。自主回収費用を補償するリコール保険にも未加入で、「業績への影響は大きい」としている。 初動の対応を誤り業績悪