日本では、大学教育をもっと実践的な内容に編成し直すべし、「G(グローバル)」と「L(ローカル)」に区分すべし、といった話が最近話題になっているやに聞く。私事だが、筆者の長男は現在受験真っ最中で、アメリカの大学を受けているので、直接関係ないとはいえ、何となく気になっている。 「大学の実学化って、いい考えじゃなーい?」と気楽にツイートしたら、日本の方にものすごく噛みつかれてしまったのだが、アメリカにおける大学の「多様な区分」というのは、悪くないのではと思うところもあり、これから子供を大学に送り出す親としての見方を少々お話ししてみたい。 リサーチ大学とリベラルアーツ大学 日本で報じられるアメリカの大学の話というと、ものすごく学費が高いこと、名門大学の熾烈な入学競争、それが格差社会を助長していること、などといった「話として面白い」ことがもっぱら語られているように思う。これらはいずれも事実なのだが、