女子高に通っていた頃、今で言うアラサーな男性教諭が二人、同時期に赴任してきた。もちろんどちらも妻帯者だ 中高一貫だったのでその二人(とロマンスグレーな校長)は私を含む多数の生徒達(と一部の独身の女性教諭から)人気があった しかし、この二人が校内で会話してる所を見た者はおらず、廊下ですれ違う時も互いに視線すら合わせずすれ違うだけだった そのため、この二人が何かの理由で険悪な関係である事は生徒達の間で半ば常識となり、触れる事はタブーとなっていた そしてそれぞれの先生のファンの間に派閥のような空気が生まれ始めていた そんなある日、決定的な出来事が起きた。2月14日である。バレンタインデーである 何時限目かの授業が終わり、二人が廊下ですれ違う それほど頻繁にあるわけではないが、この瞬間は周囲の生徒達の間にはいつも緊張が走る そしていつも通り、二人は言葉を交わすこともなく、まるで互いが互いを存在して
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