山積みの難問に直面する日本 現在、日本という国家はこれまで経験したことのない多数の局面に挑戦しなければならない状態にある。今年の年初から人口が減少しはじめたが、これは近代社会になって最初の経験である。国家の長期債務残高が約800兆円と発表され、国民総生産額の1.6倍にもなっているが、これも史上最悪である。社会の安全については世界最高と確信してきたが、昨今の犯罪検挙比率は2割前後であり、安全神話は完全に崩壊している。 国際社会に関係した難問も山積みである。中国や韓国とは靖国神社参拝問題や領土問題で軋轢が発生しているし、欧米社会は国際標準という美名のもとに日本の伝統的商習慣や社会制度の変更を強引に要求してくる。文化活動についても音楽も映画もスポーツもアメリカの文化が市場を席巻しているし、それに内側から呼応するように、初等教育で英語の授業を増大させるという意味のない教育方針を政府が提言するまでに