世界各地の巨大淡水魚が生存競争に敗れ去ろうとしている。水質汚濁、乱獲、ダム建設などにより、その生息域である河川・湖沼の環境が悪化の一途をたどっているためだ。 そこで生態学者のゼブ・ホーガン氏は2007年初頭、ナショナル ジオグラフィック協会支援のもと、巨大魚保護プロジェクトを立ち上げた。体長2メートル以上または体重100キロ以上の巨大淡水魚20数種を3年がかりで調査し記録するという試みである。このプロジェクトは、巨大淡水魚の窮状に対する関心を高めることだけでなく、悪化を続ける世界の水資源の状況に警鐘を鳴らすことも目標としている。 ここでは、プロジェクトの進捗と調査内容をニュース特集としてお届けする。 第4回 世界最大のマスが危ない!モンゴルでの保護活動 2007/11/14 タイメンは、中国人には「川の神の娘」として知られるが、この世界最大のマスはモンゴル北部の奥地では昔から川の