日本が「子供を作りたくない国」であるこれだけの理由 渥美由喜氏(富士通総研主任研究員) マル激トーク・オン・ディマンド 第312回 日本の出生率低下に歯止めがかからない。1人の女性が生涯に生む子供の数を示す指数が、2004年の1.28から2005年に1.26と最低を更新した。2006年は1.3台に回復する見込みであることを政府はしきりと喧伝しているが、その実態は団塊ジュニア世代が出産期を迎えたことからくる一時的な現象である可能性が高い。日本の少子化傾向は未だに続いていると見られる。平均寿命の延長などを除いた単純計算で、この数字が2を下回れば、その国の人口は減少していくことになる。 出生率の低下は国力の最も基本的な源泉となる人口を縮小させる。国立社会保障人口問題研究所の予測では、このまま低い出生率が続けば、現在1億2000万ある日本の総人口は2050年までに1億人、2100年には5000万人