岐阜県警捜査1課の30歳代の男性警部補が昨年1月、検視で使用した注射器を遺体収容袋の中に置き忘れ、引き渡しを受けた葬儀業者の男性の指に刺さる事故が起きていたことがわかった。 男性は軽傷だったが、感染症の検査で1年以上の通院が必要となった。 県が16日、男性に慰謝料など約23万円を支払うことで合意したことを県議会に報告した。 県警によると、警部補は昨年1月18日朝、岐阜県飛騨市の民家で発見された遺体について、飛騨署員らと5人で検視。その際、警部補は体液採取に使用した注射器1本を遺体収容袋に置き忘れた。その翌日、納棺のために葬儀業者の男性が遺体を動かそうとしたところ、左手の人さし指に注射器の針が刺さった。 男性は肝炎など1年間の感染症検査を必要としたことから、県が治療費など約9万円と慰謝料約14万円を支払うことで合意。感染はなかったという。 県警は故意ではなかったとして、懲戒処分はし