原告側勝訴の判決を聞き笑顔の宮崎駿監督=東京都小金井市のアトリエで2009年10月1日午後0時50分、小林努撮影 鞆(とも)の浦(広島県福山市)の埋め立て・架橋計画に反対する住民が県を相手取り埋め立て免許の差し止めを求めた訴訟で、アニメ映画「崖の上のポニョ」の構想を鞆の浦で練った宮崎駿監督は1日、原告勝訴の判決を受け、東京都小金井市のスタジオジブリで記者会見した。埋め立て免許の差し止めが認められたことについて、宮崎監督は「とてもいい判決。(広島県、福山市の)準備、計画がずさんというのは的を射ている」と評価した。 宮崎監督はスタジオジブリの社員旅行で04年、初めて鞆の浦を訪れた。江戸期の風情が残る町並みなどに魅せられ、05年にも長期滞在。ポニョのイメージを膨らませたという。 宮崎監督は「開発でけりがつく時代は終わった。公共工事で劇的に何かが変わるという幻想や錯覚はやめた方がいい」と話した。【