4.たたみ込み演算による画像処理 【たたみ込み演算】 たたみ込みは,画像処理を実行するときに最も頻繁に用いられる計算のひとつである.数学的には,もとの関数とたたみ込む関数との積の積分で表されるが,ディジタル信号においては,掛け算と足し算のみで容易に表現することができる. 図1を見てみよう.これは一次元信号に対するたたみ込みの演算例である. 図1 一次元におけるたたみ込みの演算の計算例 この例では,関数 f に関数 g をたたみ込み,その結果を f *g として表している.b',c' と進むにつれて,関数 g が1つずつずれて掛け算が行われていることがわかる.ただし,関数 f において両端の a と c については,関数 g をずらしていった際にそれぞれの x と z とが関数 f の範囲から外れてしまう.そのため,計算結果の a' と g' は,強制的に出力画素値を0とするか,または適切な